USCMAには興味があるけど、試験には具体的にどんな問題がでるのか、そして問題がどんなレベルなのか気になるところですよね!
ネットで調べるとUSCMAの難易度を解説した記事はあるかと思います。
しかし、サンプル問題などから、USCMA試験のレベル感を自分自身で確認したいところではないでしょうか。
ただ、USCMAの試験問題は、ネットで調べても、具体的などんな問題が出題されているかの情報にたどり着くのは難しいですよね。
当記事では、試験ではどのような知識が問われるのかを示したうえで、試験問題を体験できるサイトを紹介します。
試験問題を体験することで、USCMA試験のレベル感についてイメージをもっていただければ幸いです。
USCMAとは何か
USCMAは、US Certified Management Accountantの略で、米国公認管理会計士と訳されます。
USCMAを取得するには、管理会計、ファイナンス、IT、データ分析、倫理など、実務に直結する12の分野を網羅した2つのパートで構成される試験に合格する必要があります。
USCMA試験科目について
試験科目の概要
試験科目 | 試験時間 | 内容 | |
Part1 | Financial Planning, Performance, and Analytics (財務計画、業績管理および分析) | 4時間 | 選択問題100問:3時間 記述問題2問:1時間 |
Part2 | Strategic Financial Management (戦略的財務管理) |
試験は2つのパートに分かれて行われます。
各パートの試験時間は4時間で、100問の多肢選択(4択)問題(multiple choice)と2問の論述問題(essay)で構成されています。
試験の配点は、多肢選択問題が75%、論述問題が25%です。
試験の各パートは0点から500点満点で採点されますが、IMAは一貫性と公平性を保つため、試験の点数にスケールを付けています。
合格するには、USCMA試験の各パートで最低360点が必要です。
試験で問われる知識
USCMA試験12の各分野において問われるトピックについて以下のとおり表にしました。
下表については、IMAが公表している「Content Specification Outlines」を参考に作成しました。
なお、日本語については、当方が訳したものです。
Part 1: Financial Planning, Performance and Analytics(財務計画、業績管理および分析)
Competency Section | Topic(英語) | Topic(日本語) | |
External Financial Reporting Decisions(15%) 財務諸表報告の決定 | Financial statements Recognition, measurement, and valuation GAAP – IFRS differences | 財務諸表 認識、測定、評価 USGAAPとIFRSとの差異 | |
Planning, Budgeting and Forecasting(20%) 予算の計画、編成 | Strategic planning Budgeting concepts Forecasting techniques Budgeting methodologies Annual profit plan and supporting schedules Top-level planning and analysis | 戦略的計画 予算の概念 予測の技術 予算編成方法 年度利益計画とサポートスケジュール トップレベルの計画と分析 | |
Performance Management(20%) 業績管理 | Cost and variance measures Responsibility centers and reporting segments Performance measures | コストと差異の測定 責任部門と報告セグメント パフォーマンス測定 | |
Cost Management(15%) 原価管理 | Measurement concepts Costing systems Overhead costs Supply chain management Business process improvement | 測定の概念 原価管理システム 製造間接費 サプライチェーンマネジメント 業務プロセスの改善 | |
Internal Controls(15%) 内部統制 | Governance, risk and compliance System controls and security measures | ガバナンス、リスク、コンプライアンス システムコントロールとセキュリティ対策 | |
Technology and analytics(15%) テクノロジーと分析 | Information systems Data governance Technology-enabled finance transformation Data analytics | 情報システム データガバナンス テクノロジーを活用したファイナンスの変革 データ分析 |
Part 2: Strategic Financial Management(戦略的財務管理)
出題範囲 | Topic(英語) | Topic(日本語) |
Financial Statement Analysis(20%) 財務諸表の分析 | Basic financial statement analysis Financial ratios Profitability analysis Special issues | 財務諸表の分析 経営指標 利益分析 特別論点 |
Corporate Finance(20%) 企業財務 | Risk and return Long-term financial management Raising capital Working capital management Corporate restructuring International finance | リスクとリターン 長期ファイナンス管理 資本調達 運転資金管理 企業再編 国際ファイナンス |
Decision Analysis(25%) 意思決定分析 | Cost/volume/profit analysis Marginal analysis Pricing | CVP分析 限界分析 価格決定 |
Risk Management(10%) リスクマネジネント | Enterprise risk | 企業リスク |
Investment Decisions(10%) 投資意思決定 | Capital budgeting process Capital investment analysis methods | 資本予算編成プロセス 設備投資分析方法 |
Professional Ethics(15%) 倫理 | Business ethics Ethical considerations for management accounting and financial management professionals Ethical considerations for the organization | 企業倫理 管理会計および財務管理の専門家にとっての倫理的配慮 組織における倫理的配慮 |
USCMAの試験のサンプル問題に挑戦
IMAサイトのサンプル問題
USCMA資格を管理しているIMAは、公式サイトで試験の出題形式を受験者に簡単に理解してもらうために、5つのmultiple-choice問題を正解と解説付きで紹介しています。
また、上記とは別に、サンプル問題をPDFでダウンロードすることができ、multiple-choice問題に加え、Essay問題も練習ができます。
Prometricサイトのサンプル問題
USCMA試験は、プロメトリックテストセンターで受験しますが、そのサイトでサンプル問題を確認できます。
25問のmultiple-choice問題を体験でき、何回も挑戦することができます。
なお、こちらは正解と解説はありません。
しかし、本試験と同じ画面なので、本試験のシミュレーションができ、パソコン操作に慣れておくことができるので、初めて受験する際の不安が一つ解消できます。
①CMA Simulation Examをクリック
②Welcome画面が立ち上がるとすでに8桁のコードが入力されているので、そのまま「OKボタン」をクリック
③確認画面が立ち上がるので「Confirm」ボタンをクリック
(試験本場では、表示されている名前や試験科目等の情報が正しいか確認したうえで、「Confirm」ボタンをクリックします。)
まとめ
当記事では、USCMAの試験制度について簡単に紹介したうえで、具体的に問われる知識について記載しました。
また、試験問題を体験できるサイトを紹介しましたので、一度、試験問題について挑戦してみてはいかがでしょうか!
なお、2024年9月1日に実施される試験から内容の変更があります。
12の分野とそれぞれの分野の試験に占める割合に変更はありません。
12の分野の中の各トピックにいくつかの変更があります。