USCMAとは、US Certified Management Accountantの略で、日本語では、「米国公認管理会計士」と訳されます。
USCMAは、日本での認知度は低いですが、米国ではUSCPA(米国公認会計士)とともに、会計分野の2大プロフェッショナルに数えられています。
この記事では、USCMAとはどのような資格か、試験の特徴などを解説していきます。
目次
USCMA(米国公認管理会計士)とは?
USCMA(米国公認管理会計士)の資格は、IMA® (Institute of Management Accountants、米国管理会計士協会)が、管理会計分野における個人の知識と能力を客観的に測定するために1972年に開発されました。
米国の試験ではありますが、これまでに100か国以上で10万人を超える人々がUSCMAを取得しており、グローバルに認知された国際資格です。
USCMAを取得するには、管理会計、ファイナンス、IT、データ分析、倫理など、実務に直結する12の分野を網羅した2つのパートで構成される試験に合格する必要があります。
試験科目について
USCMA試験は、以下の2科目から構成され、科目合格制度が採用されています。
Part1:Financial Planning, Performance, and Analytics(財務計画、業績管理および分析)
| 出題範囲 | 割合 | |
|---|---|---|
| External Financial Reporting Decisions | 財務諸表報告の意思決定 | 15% |
| Planning, Budgeting, and Forecasting | 計画、予算および予測 | 20% |
| Performance Management | 業績管理 | 20% |
| Cost Management | 原価管理 | 15% |
| Internal Controls | 内部統制 | 15% |
| Technology and Analytics | テクノロジーと分析 | 15% |
Part2:Strategic Financial Management(戦略的財務管理)
| 出題範囲 | 割合 | |
|---|---|---|
| Financial Statement Analysis | 財務諸表分析 | 20% |
| Corporate Finance | 企業財務 | 20% |
| Decision Analysis | 意思決定分析 | 25% |
| Risk Management | リスク管理 | 10% |
| Investment Decisions | 投資意思決定 | 10% |
| Professional Ethics | 倫理 | 15% |
いきなり、試験の出題範囲を見ると難しい専門用語ばかりで身構えてしまいませんか?
そこで、USCMA試験(Part 1・Part 2)で学ぶ内容を、「小学6年生でもわかる」ように噛み砕いて図解してみました。
ざっくり言うと、Part 1は「会社のお金の計画と管理(守り)」、Part 2は「会社を成長させるための戦略(攻め)」を学ぶ試験です。
まずはこのイラストで全体像をイメージしてみてください。

USCMA資格の特徴
USCMA資格の特徴は、次の点が上げられます。
1.管理会計のスペシャリストになるための知識が身につく
2.英語✖会計で他者と差別化できる
3.試験問題は基礎重視で、絶対評価の試験である
1.管理会計のスペシャリストになるための知識が身につく
USCMA試験は2つのパートから構成されます。
試験内容は、経理や財務の専門家が日々の業務で使用する知識、スキル、能力(財務計画、分析、管理、意思決定支援)に対応しています。
つまり、USCMAを勉強し合格することは、管理会計や財務管理の実務に関連した専門知識を体系的に学んだ証明になります。
ただ、資格取得がゴールではありませんよね!
資格取得を通じて得た専門知識を実務に直結させて、組織や企業内に価値をもたらす人材に成長する必要があります。
その点、USCMAの運営母体であるIMAは、資格取得後の継続教育(CPE:Continuing Education)を通じて、個人がプロフェッショナルとして成長するためのプログラムを提供しています。
したがって、USCMA資格を取得をすることは、この先も成長し続けるチャンスを得たところに大きな価値があると私は考えています。
2.英語✖会計で他者と差別化できる
英語力を証明する資格はTOEICや英検(実用英語技能検定)など、いろいろあります。
しかし、英語力で他人と差別化を図るためには、ハイスコアを取得しないとアピールになりません。
USCMAの試験は、英語で出題されますので、当然、問題を解くためには英語力が必要です。
だからといって、USCMAの試験勉強とは別に、英語力をつけるための勉強をする必要はありません。
USCMAの試験勉強をする中で、自然と英語力が身に付きます。
TOEICのスコアを取るために特化した英語力と管理会計や財務管理の専門知識を得るために培った英語力、どちらが優位かわかりますよね!
2025年6月よりUSCMA(米国公認管理会計士)の日本語試験が新たに実施されることが発表されました。
なお、従来どおり英語での受験も選択可能です。

3.試験問題は基礎重視で、絶対評価の試験である
USCMAは、受験生のみんなが解けるオーソドックスな問題を正確に解くことが合格のコツです。
また、資格試験によっては、上から何名という相対評価で合否が決まるものもありますが、USCMAは、絶対評価です。
試験内容も定期的に見直され、最新のトピックが適切に更新され、ビジネス実務に関連したものとなるようにしています。
したがって、奇問難問を解く必要はないため、基本的な問題を一つ一つクリアすれば、合格できます。
基本をしっかり積み上げれば合格できるという確信が持てたため、試験勉強に集中することができました。

まとめ:とにかくコスパが良い資格
世の中にたくさんの資格がありますが、正直、役に立つ資格、立たない資格があります。
果たして、役に立つ資格というのは、何を基準に決まるのでしょうか?
それは、現在の自身の置かれている状況、今後、どのようなキャリアを積んでいきたいかなどで変わってくるので、完全に人それぞれですよね。
会計の分野でいうと、確かに(日本の)公認会計士や税理士などの独占業務を担える資格は、取得すれば大きなアピールポイントとなります。
ただ、必要な学習時間から考えると取得するのに時間がかかり、下手すると資格自体、取得できないリスクもあります。
難関資格と呼ばれる資格は、働きながら取得するのにはハードルが高く、日常を試験勉強に捧げる覚悟が必要です。
したがって、どんな資格の取得を目指すかは、忙しいビジネスパーソンにとって非常に重要です。
私は役に立つ資格とは、今の職場・仕事で得たスキルを基礎として、さらに専門性を高めてキャリアアップの武器になるものだと考えます。
ずばり、USCMA資格は、上記で紹介した特徴から、経理・財務や経営企画部門で、ある程度実務経験を積み、さらにこの分野でキャリアを積んでいきたいと考えている人たちにとって、最高にコスパが良い資格だと言えます。


